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連載 『香りはロイヤルミルクティー』 3 クマチョコ事件    [香りはロイヤルミルクティー]

 今年も先日バレンタインデーがやってきたが、毎年この日が来るごとに
思い出されるのは『クマチョコ事件』である.
ホントはこの話は一切他言無用にしよう、ということになっていたのだが、
もう時効だろうから、さわりだけ教えてあげよう.
『事件』といっても、何か事件が起きたわけではない.知らぬ間に付いた名前だ.

 1年の時、我がクラスに通称クマという、お高くとまったアホウがいた.
そいつをからかってやろうということで、僕やモトヒロ君を含む数名の男で共謀して
2月14日、クマのカバンに女の子に頼んで書いてもらったラブレターと供にハートチョコ
を忍ばせたのだった.

ハートチョコ.jpg

2日後、どういう受け渡し方法をとったか忘れたが、クマから返事が来た.
見事に引っかかったのだ.やった、返事が来た!ってんで皆でトイレに駆け込んで
爆笑のうちに読んだ.
こちらで質問した事にもちゃんと答えてあって、例えば『好きな女の子のタイプは?』
の問いに、ピンクレディーのケイ、なんてマジメに書いてあって、これは笑うなという
方が無理だ.

 その後何回か手紙のやりとりをして(ホントにどうやって受け渡したんだろうな?)、
ついにクマを呼び出そうということになった.
そしてある晴れた日曜の午後、まんまとクマは指定の時刻に待ち合わせ場所である
お城の噴水に現れたのだった.それを高い石垣の上から見ていた僕達が大ウケに
ウケたのは言うまでもない.
当初は偶然を装ってクマの所へ行き、「あれェクマじゃん、こんな所で何してるで?」
なぁんて言うはずだったが、さすがにそれは怪しまれるんじゃないかという事で急遽
取りやめになった.
結局クマはしばらく待ちぼうけした後、帰っていった.
まったく、ホントに来るんだもんなぁ.(なんて悪い奴らだ)

 そして尚も我々は追撃の手を緩めず、今度は電話作戦にでた.
Y君の知人の女の子に頼んでチョコの差出人になってもらい、クマの所に電話をする.
その電話にはテレホンピックアップという一種のマイクが取り付けられていて、
ラジカセに繋いで会話を録音しつつ我々はヘッドホンで傍受し、電話中の女の子に
メモで適切な指示を与える、という万全の態勢で臨んだ.

都合でこの作戦には僕は参加しなくて、モトヒロ君とY君のみで行われた.
喫茶店から電話をしているという設定なので、遠くで「いらっしゃいませー」とかの声を
入れたり食器をカチャカチャさせる音を入れたりしてずいぶん凝ったらしい.
作戦は大成功で、クマは一点の疑いもなく彼女だと思い込んで色々と話をしたらしい.
モトヒロ君とY君は側で笑い声を抑えるのに死ぬ思いだったとか.
残念ながら僕はそのテープは未聴だ.まだモトヒロ君はテープを持っているだろうか.
もっと細かく書けばとてもおもしろいのだが、本来非公開の話なので、クマチョコ事件
についてはこのくらいで勘弁していただこう.
                                              つづく
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